Air

<Airの解釈と感想>

霧島佳乃〕 〔神尾観鈴 1 2 3〕 〔国崎往人〕 〔全体


・ 遠野美凪 ・



長身美麗な少女。
星が好きで、1人で天文部を設立。
優しい父が星を好きで、それを受け継いだ。
美凪はお父さん子だった。
いつも一緒にいて、遊んでいた。
母は寂しそうだった。

このお話でも、母は完璧な母ではなく、寂しさや脆さを持つ1人の人間として描かれてます。
う〜ん。確かに腹を痛めて産んだ可愛い我が子を夫にばっかり取られるのって嫌かも。
母になったことはないけど・・・例えば飼ってるピーちゃんがあからさまに毎日餌をやるマミーに飛んでいくのはちょっと寂しかったりします(当たり前のように仕方ないけど)。
ピーちゃんでも寂しいんだから、子供なら尚更でしょう!

母は疎外感を感じていた。
その寂しさをもうすぐ生まれてくる「みちる」で埋めます。
しかし、流産してしまいます。
家ではいつも父と母が言い争い、とうとう父は家を出て行くことになりました。
母1人を残すのはかわいそうだと思い、美凪は家で父の帰りを待つことにします。
その時、父は星の砂を美凪に渡します。
「これをもっていると幸せになることができるんだ」と言って。
幸せになれるなら父はいつか帰ってきてくれる。そう思いました。

なんだか悲しいです。
美凪も妹ができるってワクワクだったのに、妹どころかお父さんまで失うなんて。
温かい家族。それも永遠のものではなく、壊れる可能性だってあるんだなぁって思います。
家族があるって幸せです。美凪を見ているとそう思います。
美凪が往人とみちると3人で歩きたかったって言ったのは、そこに昔感じた温かさがあるからでしょうか。

そして、母は夢を見つづけることを選びました。
美凪をみちるだと思ったのです。
美凪もそれを受け入れ、みちるとして生きていきました。
また、ずいぶん経ってから、父は遠い町で違う女性と結婚したことを知ります。

今までは、よくある話でしたが、こっから普通ではなくなっていきます。
父が帰ってこないことを知り、自分は美凪として存在していることすらできない。
その上、毎日自分を忘れられたことを思い知らされるのですから・・・悲しいです。
しかし、美凪の前にみちるが現れました。
みちるの前でなら、美凪でいられるのです。
みちるは美凪にとって救いだったと思います。
うまく笑えなくなっていた美凪。
みちるによって笑顔を取り戻すことができました。

そんな時、母は夢から覚めました。
みちるの死を受け入れ、代わりに美凪を忘れてしまった。
その事実に耐えられず、美凪は家を出て駅で暮らします。
でも、母は、診療所を訪れていました。
「なにか、大切なものを忘れてしまった」と。

トゥルーエンド

往人は、美凪を、家に戻そうとし、母親は、一目みるなり、美凪を思い出します。
やっと家でも、美凪となることができたのです。
美凪ももう、夢から覚めなければなりません。
妹であるみちるは、空で美凪の悲しみを知り、美凪の前に現れていたのです。
自分のせいで美凪が悲しんでいる、と。
みちるは、神奈に頼み、羽を一枚もらいました。
その力によって産まれたのです。
だからこそ、もう空に帰らなければなりません。
実の母に抱かれたこともないみちる。
最後に、往人と美凪は、みちるを母に会わせます。
幸せな時間。
そして、別れの時。
行かないで、という美凪。
しかし、みちるは、別れようとします。
空の少女が、待っているから。
幸せな、記憶を持って、帰らないと。

きっと、みちるは空の少女を救う役目を担っていたのだと思います。
そして、神奈の羽根から産まれたことから、神奈の一部であるのだと思います。
最後に幸せな時を過ごして帰っていく。
それは観鈴編とつながっています。
詳しくは「神尾美鈴編1」のページに書いてありますけど。
神奈は心を打ち砕かれ、自分のせいで柳也が死んでしまう夢を見てました。
それが神奈の最後の記憶でしょう。
なので、柳也の子孫である往人は幸せに暮らしてるよーっと。
その記憶を空にかえすことができれば、いいんだと思います。
翼は人の記憶を司ります。
神奈の1枚の羽根から生まれたみちるが往人の幸せな記憶を持って帰ることで、空の少女は救われたのではないでしょうか。
もちろん、悲しい思い出に楽しい思い出をプラスしたっていう効果もあると思いますけど。
佳乃編と美凪編では「神奈の呪いを消す」
観鈴編では「神奈の呪いを消し、翼人の役目も終わらせる」
ってことだと思います。

しばらく経ち、往人は、また旅立つこととなります。
いつか戻ってくると約束をして。
みちるにも救ってあげてと言われましたし。
きっと前よりも目的は明確になったでしょう。
空にいる悲しい少女を救おう!!そう思ったところで観鈴をやるのがセオリーかな、と思います。
佳乃編では「空にいる少女に会えない」
美凪編では「空にいる少女を探しにいく」
観鈴編では「空にいる少女を救う」
と、なんかつながってるみたいで面白いです。

そんなとき、美凪に会う。
今度、父親が、妹を連れてくるという。
初めて会う
その妹の名前は・・・。

ってことで、妹はみちるの生まれかわりだと私は信じてます!!
往人も生まれ変わったのに時間的に往人とかぶってるし、問題ないでしょう。

バッドエンド
こっちにも触れておきます。
美凪が逃げたから。
現実を見なかったから、こうなったんだ!
と、往人が美凪を責めるバージョンですな。
美凪はいっつも自分から前へ動こうとしないです。
幼い頃も自分から話し掛けることができなくて一人ぼっちでしたし。
往人にも積極的にアプローチしないですし(笑)
ざんねん。や、がっくり。で、終わってしまいます。
受身です。
それは直らず、最後まで母からも逃げてしまいます。
夢から覚めることからも逃げ、みちるも悲しませてしまいます。
最後も往人が「自分の口から言うんだ」と言うまで、旅に誘ってくれることをただ期待して待つだけでした。
受身受身です。
私も昔はおとなしい少女だったのでちょっと共感しましたが・・・イライラでした。
「おはようのキスをくれ」の選択によってバッドにいくので、往人という逃げ場が完全にできることによって、立ち向かうことができなくなったってところでしょうか。
最後は往人と一緒に旅へ出ます。
2人でやりなおすために。
トゥルーは往人だけで旅立つので、こっちは美凪とくっつくことはできるのですが・・・。
美凪が結局逃げて終わるってことですし・・・。
なんだかみちるも救われませんね・・・。
「重荷を背負っていても、どんなに辛い現実でも、しっかり目を開いて受け止めていくものなんだ」
っていう往人の言葉にはぐっときました。
言い訳するなって言われてる感じでした。

2人が別の道を生きて、美凪が家族を取り戻せるのがトゥルーエンドってことは、Airのテーマはやっぱり家族愛でしょう。
佳乃のページでも言いましたが、「母」がキーポイントだと思います。
母性を感じさせた美凪も迷ったり逃げたりする1人の少女。
母親も寂しさを感じたり子供を忘れもする1人の女性。
それでも互いが歩み寄り、家族をつくろうとする。
家族とは・・・と、考えさせられます。

そんなこんなで、やっぱり感動するのはトゥルーエンドです♪
観鈴はここにいるんだーっ、旅へ行くな往人!!!
と、ちょこっと思いましたが。
それも「神尾観鈴編 1」で思わなくなるはず!
空の少女を探そう!!
さぁ、次は美鈴や〜!って気分に普通になれます(笑)

どーでもいいことですが、美凪編では2時間くらい泣いたかな。
みちるが天へ帰ってしまうところで。
自分の唯一の支えだった大好きなみちる。
自分を愛してくれたみちる。
いっつも元気だったみちる。
別れる時も、自分のことを考えてくれて、微笑んでくれて。
もっともっと一緒に思い出つくりたいのに。
もうこれっきり会えないなんて。
いなくなってしまうなんて。
みちるーーーーーー!!!!!!
って感じでした。
なので、新しい妹のところでほっとしました♪

美凪編と観鈴編は特に、悲しいことがあってもそれを乗り越えて、楽しい思い出に変えて、未来へ足を踏み出そう!!っていう気分になります。
終わった時に爽快感があります。
あぁ現実逃避した!っていう気分が終わった後にもないです。
ゲームが終わると、現実逃避の時間だったなぁとか思うことって私はけっこうあるんですけど。
Airはないです。なんか生きる力をもらうっていうか。未来への希望をもらうっていうか。
どんな辛いことがあっても頑張っていこう!ってな気分になります。
こ〜ゆうのっていいなぁ・・・☆


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